設備紹介(水槽)

三槽式、ステンレス製染色水槽(友禅流しのための人工川)

国内の研究機関としては最大の染色水槽(幅:約116㎝ 長さ:約13m)反物一反の同時処理が可能となりました。失われた染織技法の復活や新しい染料を利用した制作を実践しています。

長さ13mの友禅流しの大型染色水槽
長さ13mの友禅流しの大型染色水槽
水の中での糊落とし作業
水の中での糊落とし作業
友禅染では、反物を染色後に蒸して色を定着させた後、防染のための糊や定着しなかった余分な染料を水で洗い流す工程「友禅流し」があります。
この大型水槽設備では、傾斜のついた人工川の構造で、反物一反を川の水に流したように流水で洗う「友禅流し」が可能となりました。
従来の水槽では、水を溜めるのみの構造であったため、反物を水洗する際に反物同士が重なり、色移りが生じたり、糊を落としきれず生地に残ってしまったりすることがありましたが、それらが改善され、作品の完成度を格段に上げることができます。
また、反物のみならず幅100cmほどのインテリア用の布地や服地用の布地を水洗することも可能な幅となっています。
このような大型水槽設備を保有する教育・研究機関は本学が日本唯一であり、本学工芸専攻の教育、研究において重要な基盤設備となっています。
染織文化資源保存修復部門
染織文化資源研究部門