#02 織文化資源における天然染料分析技術確立と体系化

株式会社千總所蔵小袖調査(蛍光反応による天然染料の識別) 風景
株式会社千總所蔵小袖調査(蛍光反応による天然染料の識別) 風景
美術館所蔵タピストリー色彩調査
美術館所蔵タピストリー色彩調査
オリジナルと推定される糸
後補によるとされる糸
洗浄前後の分光反射率の違い.同じ色に見えていても,洗浄前後で分光分布の変化が異なることがわかる.このことから,堅牢性の高いものは後補によるものであると推定できる。
本学では長年にわたり、色彩学研究を行ってまいりました。本学美術館所蔵の桃山から江戸時代中期の小袖・小袖裂、研究提携を行っている株式会社千總所蔵の小袖裂を高精度の分光測定をすることにより、染料の種類、経年変、媒染技法などの加工技術などを推定します。このために測定に用いる光学的配置、測定光源、分析手法など基本的な測定手法を確立するとともに、各染料の対候性について基礎データを収集し、経年変化による色の推移について各種の分析を行います。
染織文化資源保存修復部門
染織文化資源研究部門