女子美染織コレクション

女子美術大学美術館が所蔵する染織品(女子美染織コレクション)は、時代と地域を広範囲に網羅する国内最大級のコレクションです。この資料群の方向性は多岐にわたり、芸術的価値のみならず学術的にも非常に価値が高いものです。古代エジプトのコプト裂をはじめ、古代アンデスの染織品、ペルシャ王朝(現イラン)の紋織物、インドの更紗、インドネシアのイカット、ヨーロッパの裂、日本の小袖など、実に幅広く一点一点が優品で構成されています。
12,000点にも及ぶコレクションの母胎は、2009年までカネボウ株式会社の所有していた染織コレクションを源流とします。専門知識を基に昭和時代の染織工芸界を先導した明石染人氏がその収集に携わっていたことや、昭和初期に創設し、数多くの美術品を有していた旧長尾美術館の資料が含まれていることからも、このコレクションの質の高さと重要性をうかがい知ることができます。
染織文化資源保存修復部門
染織文化資源研究部門